サッカー練習メニューの作り方

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練習メニュー作成にあたり

サッカーの練習メニューを作るのはとても大変ですよね。

  • この年代では何をすればいいのだろう…。
  • サッカーの知識がなくて何をすればいいのかわからない…。
  • 教えるのに不慣れで自信がない…。

このような悩みをお持ちの方はたくさんいるのではないでしょうか。

そこで、今回は自分が練習メニューを作るときに大切にしているポイントを紹介したいと思います。悩みを抱えている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

目的・テーマを決める

練習メニューを作成するにあたり、まずはこのトレーニングを実施した結果、何を得られるのか?何が達成できるのか?を考えるといいでしょう。

考え方の基本は目的からの逆算です。サッカーでも点を取るためにゴールから逆算して考えると思います。それと同じ考え方で、まずはトレーニングの目的・テーマを設定しましょう。

そもそも目的やテーマが設定できない(分からない)という方は、自分のチームの強みや弱みを考えてみるといいです。強みを伸ばしたいのか、弱みを改善したいのか、そこは実際に指導している方が試合や練習で気になるプレーを分析してみましょう。

【テーマの一例】

  • ゴールが決められない → シュート
  • パスが繋がらない → パス&コントロール
  • ボールキープができない → ドリブル
  • すぐに点を取られてしまう → ディフェンス
  • 走力が低く走り負けてしまう → コーディネーション・フィジカルトレーニング

レベルの高いチームはさらに細分化してテーマを決めると密度の高いトレーニングになります。

  • ゴール前の崩しが出来るようになりたい → 崩しのパターン練習・バイタルエリアやハーフスペースの使い方
  • ハイプレスを回避できるようになりたい → タッチ制限のあるポゼッション・オフザボールの動き方
  • 数的不利を突破したい → 色々なシチュエーションでの1対1・1対2のドリブル突破
  • 最少失点に抑えたい → チャレンジ&カバー・ゾーンディフェンスの練習
  • 最後まで走り切れるようになりたい → サーキットトレーニング・シャトルラン

試合で起こるシチュエーションを切り出す

目的・テーマが決まったら、試合で起こる場面を切り出してトレーニングしましょう。

ちょっと難しくてどういうことか分からないという方は下記の画像を見てください。

これは自分がJリーグを見ていた時に、実際にゴールになった場面から作った練習メニューです。

中央の選手が少し開いていたFWの選手にパスをし、その選手がトラップから見事にシュートを決めていました。実際にあったプレーを参考にすると練習もそれに倣ったものになるので、自分たちのゲームでも同じようなシチュエーションが多く発生します。

〇〇のチームがやっていたからこの練習をしよう!そうすれば同じように上手くなれる!と思ってその練習を行った結果、難しくて説明だけで時間を半分以上使ってしまった…。そのような経験はないでしょうか?

練習メニューを作る上で大事なのは、教える側が練習の意図を理解し、実際に試合で起こり得るプレーをトレーニングに落とし込むことです。

マンチェスターシティのトレーニングをそのまま行っても、そのトレーニングの意図は僕たちには分かりませんよね(^^;

自分たちの試合で上手くいったプレーや失敗したプレーを切り出してトレーニングにするとなおいいでしょう!

バリエーションや伝えるポイントを考える

やりたい練習が作れたら次はその練習の中で、様々なバリエーションを考えましょう。

同じ練習をずっと10分も20分もやっていたら選手も飽きてしまいます。そのため、同じ練習でもその中にバリエーションを持たせましょう。

下記の画像は先ほどの練習にバリエーションを持たせたものです。

①の選手は縦にトラップしてシュートしているのに対し、②の選手は中にトラップしてシュートしています。このように同じシチュエーションでも起こりえる別の可能性を考えて練習に幅を持たせましょう。

さらに右側の練習はパス出しの位置が変わり、ボールの出所が変わっています。今度はFWが背負った状態で前を向いてシュートします。これも試合で実際に起こっているシーンから考えたものです。バリエーションがあると選手も飽きずに練習出来てより良いトレーニングとなるでしょう。

さらに良いトレーニングにするために、選手に伝えるべきポイントを予め決めておきましょう。

自分が実際に行った時は、下記の4つをポイントにして伝えました。

  • ファーストタッチの質
  • トラップから早く打つこと
  • 軸足をしっかり踏み込む
  • ミートさせる

ただ反復練習をするよりも、ポイントを伝えた方が選手も理解しやすく、プレーにも反映されやすくなります。伝えるポイントは大体3つを目安にするといいでしょう。少なくても多くてもよくないので、選手の理解度やトレーニングの強度を考えながら2~4つに絞って伝えていきましょう。

タイムスケジュールを考えてメニューの数を決める

テーマと練習メニューが決まったら、全体のタイムスケジュールを確認して何個までトレーニングができるか考えて決めましょう。ウォーミングアップと最後のゲームの時間を除いた時間がトレーニングできる時間と考えれば大丈夫です。

例えば全体が90分で行うと考えると、

ウォーミングアップ:15分

ゲーム:30分

90分-15分-30分=45分 トレーニング時間は45分となります。

1つのトレーニングにどのくらい時間をかけるかにもよりますが、大体1つのメニューを15分と考えれば、3つ行う事が出来ます。しかし、いくら緻密に計算しても予定外のことが起きることもあるので、+1で考えるとより安心できます。

下記の画像は実際に自分が作った1セッションの練習メニューです。45分のトレーニング時間から考えて4つの練習メニューを作りました。この時は対面パスをさっと終わらせて、クロスシュートのコーナーからを無くして行いました。

このように余裕をもって用意しておくことで、当日慌てずに済みます。あとは実際に練習してみた時の雰囲気や進行度で調整をしていきましょう。

トレーニングの振り返り

家に着くまでが遠足という言葉があるように、トレーニングも終わってから振り返るまでが大切です。(^^)

  • その日のトレーニングは上手くいったか、上手くいかなかったか。
  • 選手の反応はどうだったか、理解できていたか。
  • ゲームでトレーニングした成果が出ていたか、何も変化がなかったか。

などなど、しっかりと振り返っていきましょう。ビジネス用語のPDCAサイクルのように、計画から改善までを1通りの流れで行うと良いです!

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

最後に

自分がサッカーの指導をするときは毎回緊張しています。今でも上手くいくかどうか心配してドキドキしています(笑)

しかし、練習メニューをしっかり考えて作り込めていればその緊張や不安も和らいで、丁度よい緊張感をもって指導することができます。

練習メニューは指導者の指針を表現しているものなので、ぜひ上記のことを参考にしてより良い練習メニューを選手に提供もらえたらいいなと思っています。

1セッションメニュー ウォーミングアップ シュート ディフェンス ドリブル パス&コントロール ポゼッション 崩し 練習メニュー

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